闇金を利用するとどうなる?闇金かどうか見抜く方法も紹介!

「闇金って利用したらどうなるの?」
「闇金の見分け方がわからない」
この記事を読んでいる人で、上記のような悩みを抱えている人は多いでしょう。
そこでこの記事では、闇金について以下の内容を解説します。
まずは闇金とは何なのか、改めて解説します。


闇金とは一体何なのか?
闇金とは、貸金業の登録の有無にかかわらず、法外な金利や取り立てを行う違法な金融業者のことです。
また闇金業者の中にもさまざまな手口があります。
以下に闇金業者の種類と特徴をまとめてみました。
闇金の種類 | 特徴 |
---|---|
システム金利 |
|
090金融 |
|
年金担保金融 |
|
自転車金融 |
|
紹介屋(コーチ屋) |
|
整理屋 |
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買取屋 |
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チケット金融 |
|
カラ貸し |
|
押し貸し | 金融業者が勝手に債務者の口座にお金を振り込んで、暴利での返済を迫る |
ご覧のように、闇金はさまざまな手段で利用者からお金を巻き上げています。
また上記の手口はすべて、法律に反している違法行為です。
闇金の種類と特徴を紹介しました。
闇金を利用するとどうなる?
闇金を利用すると以下のリスクが発生します。
- 悪質な取り立てにあう
- 法外な金利に設定される
順番に解説します。
闇金を利用すると悪質な取り立てにあう
闇金を利用してしまうと、返済期限を過ぎた際、悪質な取り立てにあうでしょう。
健全な貸金業者で返済を滞納した際にも、督促の電話や連絡はかかってきます。
ただし闇金の場合、脅迫や執拗な取り立てを行い、利用者だけでなく、周りの家族や勤務先の人にまで危害が加わります。
闇金の取り立ての具体的な例は以下のとおりです。
- 深夜に何度も電話をかけてくる
- 家の前に居座る
- 玄関に張り紙をする
- SNSなどのネットに個人情報を拡散される
- 家に出前を送りつけてくる
上記のような取り立てを行い、利用者を精神的に追いつめて返済させるのです。
闇金を利用すると法外な金利に設定される
闇金では、法律に反した金利を設定しています。
※金利とは借りたお金に対して支払う金額(利息)の割合のことです。
法律により定められている金利設定は以下のとおり。
利用限度額 | 金利の上限 |
---|---|
10万円未満 | 年20.0% |
10万円~100万円未満 | 年18.0% |
100万円以上 | 年15.0% |
金融機関や健全な貸金業者は、上記の上限の範囲で融資しています。
対して闇金は、トサン(10日で3割)やトゴ(10日で5割)で融資を行っているのです。
実際に闇金の違法な金利設定だった場合、どのくらい支払わなければいけないのか詳しく見てみましょう。
闇金から借りた場合の返済金額
実際に闇金から法外な金利で融資を受けた場合、返済金額を以下にまとめました。
健全な貸金業者の金利とも比較しているので、闇金の恐ろしさを見てください。
なお比較表は、10万円を1年間で完済したときの計算です。
業者 | 金利(年率) | 最終的に支払う金額 |
---|---|---|
健全な貸金業者 | 年18.0% | 118,049円 |
闇金業者 | 年1,095% (10日で3割) |
1,198,000円 |
年1,825% (10日で5割) |
1,930,000円 |
※利息は単純計算なので、多少誤差があります。
健全な貸金業者の金利の場合、支払う利息は、18,049円。
闇金の金利設定の場合、完済するまでに193万円(10日で5割の場合)も支払わなければならないのです。
10万円借りた場合、たった1年で返済額が193万円に膨れ上がります。
以上、闇金を利用するリスクを紹介しました。
紹介した内容から、闇金の恐ろしさがわかったかと思います。
つづいて闇金と街金の違いについて紹介します。

闇金は主に自己破産者や多重債務者などをターゲットとしており、「トゴ(10日で5割、年利換算で1,825%)」のような法外な高金利で融資を行います。貸付金額は3万円、5万円といった小口が主流であるため、「問題なく返済できる」と思うかもしれません。しかし違法な高金利によって借金がどんどん膨れ上がっていくので、すぐに返済が困難となります。さらに執拗な取り立てが行われるため、債務者は金銭的にも精神的にも追い込まれてしまいます。
闇金と街金の違いは
闇金と似た言葉で、街金があります。
法律を守って営業しているのが街金、法律に反して営業しているのが街金です。
街金とは、中小の消費者金融を指します。
なお中小消費者金融は、営業している地域に絞って融資を行っていることがほとんど。
よって街の貸金業者という意味で、街金と呼ばれているのです。
闇金と言葉は似ているものの、中身はまったく違うので、注意しましょう。
街金について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
ただ闇金の中には、街金に混じって営業している業者もいます。
「街金と間違えて闇金を利用したくない」という人は、『闇金かどうか見抜く方法』の見出しを見てください。
続いて闇金の特徴を紹介します。

街金の中には、主にサラリーマンを相手とする「サラ金」と呼ばれる業者も存在します。闇金と言葉は似ていいますが、街金やサラ金は法律を守って運営している中小の消費者金融です。金利は、法律で定められている上限の範囲で設定されています。また、違法な取り立てが行われることもありません。街金は「ブラックでもOK」と言われることもありますが、審査は決して甘くないので、返済能力がないと融資を受けるのは難しいでしょう。
闇金業者の3つの特徴を紹介
闇金業者の特徴は以下の3つ。
- 法外な金利を設定している
- 断言的な言葉を使っている
- 所在地と電話番号が不明確
順番に見てみましょう。
闇金業者の特徴1.法外な金利を設定している
先ほど『法外な金利に設定される』の見出しで解説したとおり、闇金業者は、トゴやトイチといった法外な金利を設定しています。
法律によって定められている金利の上限は以下のとおり。
利用限度額 | 金利の上限 |
---|---|
10万円未満 | 年20.0% |
10万円~100万円未満 | 年18.0% |
00万円以上 | 年15.0% |
上記の上限金利を超えた貸し付けを行っている業者はすべて闇金業者です。
健全な貸金業者は、公式サイトや広告に設定している金利の記載があります。
もし広告などのチラシに設定金利が記されていないのなら、闇金業者であることを疑ってください。
闇金業者の特徴2.断言的な言葉を使っている
闇金は「必ず貸します」「ブラックでも融資します」など断言的な言葉を使って利用者を募ってきます。
正規の貸金業者は、法律により安易に借り入れできるような表現の記載は禁止されています。
三、借入れが容易であることを過度に強調することにより、資金需要者等の借入意欲をそそるような表示又は説明
そのため健全な貸金業者は、「必ず貸します」「審査甘め」など断言的な言葉は使用していません。
審査に通過したくて、断言的な表現をしている業者に申し込みたい気持ちはわかります。
ただ断言的な表現をしている業者は、100%闇金なので絶対に利用しないでください。
闇金業者の特徴3.所在地と電話番号が不明確
闇金は、摘発されるリスクを避けるために、事務所の住所や電話番号を明確にしていません。
貸金業者を経営する場合、国もしくは所在地の都道府県知事の登録が必須。
つまり所在地を明かしていない貸金業者は、闇金業者の可能性が非常に高いのです。
また闇金は、固定電話を登録しておらず、携帯電話を使用しています。
貸金業者は、固定電話の登録も法律で義務付けられているため、090から始まる番号で金融業をしている業者は闇金なので注意しましょう。
また上記のような、携帯電話で融資を行っている闇金のことを090金融と言います。
以上、闇金の特徴を紹介しました。
特徴を紹介しましたが、実際に闇金を利用してしまわないか不安ですよね。
そこで次に闇金かどうか見抜く方法を紹介します。
次に正規の貸金業者か闇金かを見抜く方法を紹介します。

闇金を避けるには、違法な貸付けを行っている業者の特徴を知っておくのが有効といえます。法律で定められている上限金利も年15.0~20.0%と高めですが、闇金では「トゴ(10日で5割)」のように、通常ではありえない高金利が設定されています。また「多重債務者でも借りられます」「ブラックの方でもOK」などの甘い言葉で勧誘したり、事務所の所在地が不明確であったり、固定電話を使っていなかったりするのも特徴です。
闇金かどうか見抜く方法
闇金かどうか見抜く方法は以下の3つ。
- 登録貸金業者か検索する
- 設定金利を見る
- 断言的な言葉を使っていないか
順番に解説します。
闇金を見抜く方法1.登録貸金業者か検索する
店頭やWebサイトに記載のある電話番号を、金融庁の登録貸金業者情報検索入力ページで検索してみてください。
検索をかけてみても表示されないところは、闇金で間違いないでしょう。
注意点として貸金業者として金融庁に認められていれば、闇金ではないとは言い切れません。
なぜなら形式上は金融庁へ登録して正規の貸金業者であると装っている可能性もあるためです。
ではどうすれば金融庁へ登録されている業者を、闇金であるかどうか完全に見分けられるでしょうか?
闇金を見抜く方法2.設定金利を見る
街金と闇金の一番大きな違いは、金利です。
街金は利息制限法と出資法によって、上限金利が以下のように定められています。
借入額 | 実質年率限度 |
---|---|
10万円未満 | 20.0%以下 |
10~100万円未満 | 18.0%以下 |
100万円以上 | 15.0%以下 |
この実質年利を上回る金利でお金を貸してこようとしている業者は、闇金業者で間違いありません。
頭では理解していても、実際にお金を借りるとき、金利に注意がいかず、そのまま契約してしまうこともあります。
また闇金業者の中には、金利をトイチ(10日で1割)・トサン(10日で3割)などをごまかして、実質年率を隠している業者もあります。
街金と契約するときは、金利に関する情報を必ず確認しておきましょう。
続いて闇金を利用してしまった際の対象方法を紹介します。

貸金業者は、主たる営業所の所在地を管轄する財務局長、または都道府県知事の登録を受けなくてはなりません。無登録にもかかわらず、架空の登録番号や別の登録業者の登録番号を使っている闇金業者も存在します。どうしてもお金が必要で消費者金融を利用する場合は、融資を受ける前に金融庁の登録貸金業者情報検索入力ページで登録業者であることを確認しましょう。また設定金利が法律の上限の範囲内かを確認することも大切です。
闇金を利用してしまった際の対処方法
闇金を利用してしまった際の対処方法は以下の2つ。
- 警察に相談する
- 弁護士に相談する
順番に解説します。
警察に相談する
もし闇金から生活に支障が出るほど、被害を受けているなら警察に相談してください。
なお警察に借金の相談をする場合、110番ではなく、自身が住んでいる警察署の生活安全課に相談しましょう。
ただ現在、家の前で迷惑行為をされているなど、緊急を要する場合は、110番通報してください。
弁護士に相談する
闇金の返済を終わらせたいのなら、弁護士に相談しましょう。
弁護士に闇金の被害について相談するメリットは以下のとおり。
- 闇金の返済や取り立てを止められる可能性がある
- 闇金に支払ったお金を取り返せる可能性がある
- 利用していた闇金を訴えられる可能性がある
- 弁護士の介入ですんなり手を引く可能性がある
ただ弁護士に依頼する際、報酬を支払う必要があります。
闇金の被害がなくなることを考えると安いものです。
なお闇金の被害について無料で相談している弁護士事務所もあります。
以下の日本弁護士連合会の公式サイトから弁護士事務所の検索ができますよ。
この記事を読んで、「闇金を利用するのはやめとこう」と感じた人は多いはずです。
もし借金返済のために闇金を考えているのなら、専門家に相談しましょう。

闇金を利用してしまった場合、自分だけで返済を終わらせるのは困難です。ひとりで悩まず、勇気をもって専門家に相談することが大切です。警察や弁護士だけでなく、自治体、日本貸金業協会、国民生活センターなどでも相談できます。闇金は法律の上限を超えた金利を設定しているので、専門家に助けを求めることで、払ったお金を取り戻せる可能性もあります。対応が遅れるほど被害は大きくなるので、とにかく早めに相談することを心掛けましょう。
借金が原因で闇金を利用するなら専門家に相談
借金のために闇金を利用する前に、専門家に相談してください。
借金に詳しい専門家に相談することで、借金減額の手助けやアドバイスが貰えます。
借金の専門家とは、弁護士や司法書士の人のこと。
また無料相談を受けている事務所もあるので、まずは無料で相談してみましょう。
1人で悩んでいても借金の問題は解決できません。

借金の返済で困っているときに「すぐに融資できますよ」と言われたら、たとえ闇金でも利用してしまうかもしれません。しかし、闇金を利用しても、借金の問題は解決しません。どうしても返済できない場合は、「債務整理」をするのも選択肢です。債務整理は複数の方法があり、借金の減額や債務免除が認められる可能性もあります。弁護士や司法書士に相談すれば、借金問題についてサポートを受けられます。どこに相談したらいいかわからない場合は、法的トラブルの総合案内所である「法テラス」に連絡しましょう。
まとめ
闇金を利用してしまうと、悪質な取り立てや法外な金利を請求されてしまいます。
そうならないためにも、記事内で紹介した以下の特徴に当てはまる金融業者は利用しないでください。
- 法外な金利を設定している
- 断言的な言葉を使っている
- 所在地と電話番号が不明確
もし借金のことで悩んでいるのなら、1人で悩まず、弁護士や司法書士など、借金相談のプロの人に相談しましょう。
闇金業者は、勧誘時には甘い言葉で近づいてきます。しかし一旦お金を借りてしまうと、法外な高金利を請求され、脅迫などの悪質な取り立てを行います。過酷な取り立ては本人だけでなく、親族や職場にまで及ぶこともあります。どんなに経済的に困っていても、絶対に闇金からはお金を借りてはいけません。手口は巧妙化しており、ダイレクトメールやホームページを見ただけでは闇金と判断するのが難しい場合もあります。まずは、上記のような手口があることを知っておきましょう。