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学生がやりたいことをできる場所へ。「ベンチャーアジト」が商店街を盛り上げる!@ジョー工務店

今、急速に勢いを増しているインカレサークルを皆さんはご存じでしょうか。
サークルの名前は、ベンチャーアジト
商店街の一角に場所を設け、様々なイベントを開催しているインカレサークルです。
また、商店街のかたや外国人のかたと学生が関わりをもてる場を提供しています。

ベンチャーアジトの活動拠点は新大宮商店街にあるジョー工務店
こちらは工務店でありながら、1 階はカフェやイベントスペース、2階は海外からの旅行者むけのゲストハウスになっているそうです。

これだけ聞いて私の頭にはたくさんの「?」が浮かびました。
サークル?
商店街?
学生?
工務店?
カフェ?
ゲストハウス?

どういう結びつきがあるのかよくわかりません。
でも、今とても勢いがあるらしいし、実際にここでカフェやライブをした知人の評判も良い。
気になる・・・。
これは話を聞いてみるしかない!と思ったので、取材をお願いしました。

取材に答えてくれたのはベンチャーアジト代表の向江和輝くんと、主要メンバーの近藤陸也くんです。

──今日は取材をお受けいただき、ありがとうございます。
よろしくお願いします。

和輝陸也:こちらこそ取材に来てもらってありがとうございます。
よろしくお願いします!


向江和輝くん
京都府立大学 生命環境学部 2回生。最近の趣味はコーヒーをいれること。
その他にもスポーツや音楽など幅広く興味があります。
座右の銘は「carpe diem」。イマを楽しむように心がけてます。
Twitter:@kaz_m_kaz00
Instagram:@kaz_m_kaz


近藤陸也くん
京都工芸繊維大学 工芸科学部 2回生。趣味はドライブで助手席に乗ること。
ワクワクするようなことが好き。座右の銘は「押してダメなら引いてみろ」。
Twitter:@LikuDonk

──はじめに、ベンチャーアジトを始めることになった経緯について聞いていきたいと思います。
ベンチャーアジトはジョー工務店さんを活動拠点にしていますが、そもそもこの場所を知ったきっかけは何ですか?

陸也:僕が変わったシェアハウスを探していました。
それで京都でいいなと思ったとこが3軒あって連絡したんです。
ここ(ジョー工務店)以外の2つはめちゃくちゃ返信が遅くて。
唯一返事が早かったのがここで、一番あやしいなーと思って(笑)
「工務店のカフェの上で共同生活」とか意味わからへんじゃないですか。
で、ここはいやだなーと思ってたんですけど、行ってみたら居心地がよくてそのままという感じです。

──そうなんですね。
ベンチャーアジトを始めるにあたり主要メンバーの和輝くんと陸也くんの出会いがあったと事前に伺ったのですが、二人が出会ったきっかけは何ですか?

和輝:陸也と出会ったきっかけは、去年の夏にあった合宿研修です。
京都府立大学、京都工芸繊維大学と京都府立医科大学の3大学の共同プログラムみたいなものでした。
その一環として京都府綾部市に行って地域活性化について考えようみたいなイベントだったのですが、そこで陸也と出会いました。

陸也:一緒にトランプしたりしてな。

和輝:そのイベントでLINEグループができ、連絡先を交換しました。
そこで陸也が急に「オレ、カフェやってんねん」とか言い出して。

陸也:「今、韓国人とパーティーやってるから来てや」とか声をかけて(笑)

和輝:僕も初め、ジョー工務店に恐る恐る入ってきて。
入ってみたら「おお、本当に韓国人とパーティーやってるやん」みたいな(笑)
そのあと、2回目は僕ひとりでここに来て、そのときに陸也とちゃんと話しました。

陸也:そうやね。
僕は前から地域活性とか考えてたし、そういうのをここで実践できたらいいなと思ってるっていう話をして、一緒にやらへんか?って声をかけました。

和輝:僕は大学生の間に何か打ち込めることを見つけたいなと思っていました。
それをずっと1回生のころ探していたんです。
で、陸也と出会って面白そうやなと思ったので、今2回生になってサークルを始めたという感じです。

陸也:何度かデートも重ねてな?
お付き合いするかたちで(笑)

和輝:っていう馴れ初めみたいな(笑)

──そういう出会いがあったんですね(笑)
サークルとしての活動はどのように始まっていったのですか?

陸也:最初はサークルではなくて、1人とか2人とか僕が声をかけて来てくれる人だけで活動してたんです。
自分でお店開けたりとか地域の人と交流することが楽しいからやってたんですけど、どうせやったらもっといろんな人と交流できたらいいなということで、サークルをつくりました。

和輝:そうですね。
サークルというかたちが分かりやすいし、一番大学生が入ってきやすいかなと思って。
ベンチャーアジトは「学生がやってみたいことを実際にできる」っていうのをテーマにしています。

ケンジBarケンジBar

──ベンチャーアジトではどのようなことができるのですか?

陸也:実際に学生がカフェとか、バーをやったりしています。
そこで仕入れやお金を動かす仕組みを経験して、勉強しています。
お金をもらって提供するというかたちなので、評価とかがわかりやすいじゃないですか。
そこで勉強してくれた学生が何人かいるんじゃないかなって思います。
今日は、かずくん(和輝)もコーヒーを提供していますよね。

和輝:やっぱりお金をもらっている以上、美味しいコーヒーを煎れたいと思うし。
モチベーションが違いますよね。

また、この前はジャズライブが行われました。
ここにはアンプや楽器もありますし、音楽系のイベントができます。

あと、学生は音楽に興味がある人がけっこう多いですが、自分の大学のサークルだけやったら音楽性がガッツリ合う人ばかりじゃないと思うんです。
でもこういう場所で話してて趣味が合う人と会ったら、自分の本当に好きな音楽性のバンドがつくれます。
そういうつながりの場になればいいなと思いますし、今後は音楽系のイベントも考えています。

陸也:ここでストリートライブをやってる子とかもいますし。
うるさいって怒られるたびに音量下げたりしていますね(笑)

あとは今、塾を作りたいという京大生の企画が進んでいたりします。

他には、フリーペーパーも作っています。
地域の情報とか、かわいい大学生をのせたり。
それで北区の助成金とれたらいいなって思っています。

和輝:カフェやバー、塾とか、音楽系イベントとか。
やっぱり夢があるじゃないですか。
ここなら手伝ってくれる人もいるし。

陸也:やったらええや~んってね(笑)

和輝:ええやん、しか言ってないですね(笑)
話してて、「面白そうやん、じゃあやってみる?」ってなって決まっていくことが多いですね。

──ベンチャーアジトとしてはいつごろから始まったのですか?

和輝:ベンチャーアジトという名前自体は去年の10月、11月頃からありました。
そのときからメンバーは何人かいました。

陸也:それが準備期間です。
で、今年の4月から本格的に始まりました。

──今、メンバーはどれくらいいるんですか?

陸也:ガッツリ活動してるのが15人くらいで。
お客さん層というか、割引とかを受けることができる会員が60人前後ですね。

──1ヶ月でそんなに会員が増えるってすごいですね。

陸也:そうですね。増えちゃいました(笑)

和輝:新歓頑張ったしな(笑)

──みんな何がやりたいって言ってベンチャーアジトに入ってくるんですか?
こういう場が欲しいという感じですか?

陸也:そうですね。特にやりたいことがなくてもこの場所の雰囲気が好きとかですね。
あとは何かしたいと思っているけどまだ見つかってないという人も多いですね。

和輝:あそこに座ってる彼(ナカツカくん)は「バーやりたい」って僕に声をかけてくれて。
で、その日にバーをやることに決まって、日付も決めていきました。(6/17 ナカツカ Bar)
そういう感じで決まっていくので、まずはいろんな人に来てほしいなと思っています。

陸也:そうですね。
まずはお客さんとしてからでもいいので、店の雰囲気を知ってもらえたらと思います。
・・・あ、こんにちは!

(ここで商店街のおばちゃんが登場!)

商店街のおばちゃん:この前はありがとう。
今日はすごい人数やね。

和輝:今日は取材に来てくれたはります。

商店街のおばちゃん:今、取材中なの? ごめんなさいね。

──いえいえ、とんでもないです。

商店街のおばちゃん:ちょっとだけ話していい? 1分くらい。

和輝陸也:大丈夫です。どうぞ。

商店街のおばちゃん:あのー、パンいらん?
あと、昨日作ったおにぎりもあるけど、どうやろ?

一同:(笑)

陸也:ありがとうございます! 置いといてもらったらみんなで食べます。

商店街のおばちゃん:よかった。じゃあ置いとくので。
今日はそれ持って来たかっただけ。
じゃ、お邪魔しました。

一同:ありがとうございます。

(おばちゃん去る)

和輝:ま、こんな感じです(笑)

──商店街のかたもふらっと立ち寄ってもらって話ができる場なんですね(笑)

陸也:そうですね。
普通の学生団体さんだとこんな風に店を構えて人と関わることはできないじゃないですか。
あと、外国人のかたとも関わりは少ないと思います。
でもベンチャーアジトは基本的にここで過ごすことが多いので、商店街のかたや外国人宿泊客のかたとの交流も生まれます。
それは、出会いの場としてすごいと思います。

和輝:そういう場所があったとしても学生がそういうコミュニティに入っていくのはなかなかハードル高いと思うんですよ。
ただこういうイベントをやったり、こういう場所があることによって、大学や学部や専攻、年齢が違う人、国籍が違う人、商店街の人などと話すことができるし新たな発見ができると思います。
そういう新たな発見を自分の経験として持ち帰れるような場所を学生に提供したいなという気持ちがあります。

陸也:サークルとして参加してくれなくても、お客さんとして来てくれるだけでそういうことを体験できるっていうのを目標にしています。
なので、ぜひお客さんとしてでもいいので来ていただければと思います。
また、自分を試したいというかたはサークルに入ってもらって一緒にやっていこうと思っています。

和輝:そういう大学生ならではの経験、就職するまでに自分が興味あることを成し遂げることができるような場所にしたいと思います。

──商店街のかたとも関わることが多いと思いますが、商店街のかたと関わるなかで何か気付いたことや感じたことはありますか?

陸也:みなさん優しいですね。挨拶したら何でもくれるみたいな(笑)

和輝:そうですね。僕は地元が大阪なんですけど、地元の商店街の人とはあまり関わりがありませんでした。
でも、ここにいたらふらっと入ってきた商店街の人といろんな話ができますね。

陸也:向こうから関わってくれるよね。
ベンチャーアジトメンバーのそうくんはここでカフェをやってたら、商店街のお寿司屋さんと知り合いになりました。
そのお寿司屋さんから「修行に来ないか?」って誘われてそうくんは今、そのお寿司屋さんでバイトしています。
そういう商店街のかたとのつながりもあります。

そうくんカフェ

和輝:地域のおばちゃんも常に来てくれるし(笑)

陸也:常に僕に豆ごはんくれるんですよ(笑)

──これからやっていきたいというイベントは具体的に何かありますか?

和輝:音楽系のイベントですね。
何個か音楽の団体がここに来るようになったら、商店街を巻き込んだフェスをやりたいなと思ってて。
いろんなお店でライブがやってて、「次はこのお店にライブ見に行こうぜ」みたいな。
そういう発展も考えています。

あと、京都って大学生が多いじゃないですか。
なので中学生や高校生に大学生の生の声を聞かせてあげるだとか、一緒にキャンパスに連れて行ってあげて大学を案内するというような交流会を開こうとしていて。
それも夏ごろにやろうと思っています。

陸也:どうせなら、ちょっと変わったこともやりたいですね。
商店街で結婚式を挙げたりとか(笑)

和輝:誰の!?(笑)

──笑

陸也:まあ、そういう面白い感じのことをやっていきたいですね。

和輝:いくらでもありそうやね。
急にダンス始めるとかね(笑)

陸也:急にラップ始めるとか(笑)
そういう面白いなーと感じることもどんどんやっていきたいと思っています。

──今後、ベンチャーアジトをどのようなサークルにしていきたいか教えてください。

陸也:そりゃもう、世界規模のサークルに(笑)
・・・あれ?世界規模は違う?(笑)

でもベンチャーアジトは普通のサークルとはまた違うと思うんですよ。
お客さんとの出会いとか。
サークルとしての活動自体も他のサークルとはまた違うなと思っていて。
そういうシステムがここだけじゃなくて、京都の他の町とか、なんなら東京とかでもやってくれたら嬉しいし。
っていう意味で世界規模(笑)

和輝:僕はサークルの代表をやるにあたって、ここ1年の目標で言ったら、京都の大学は全部つなげていきたいです。

陸也:だいぶつながってるけどな。

和輝:そう。現時点でほとんどつながってきていますが、それをもっと規模を大きくして、「京都の学生といえばベンチャーアジトやん!」みたいな(笑)
それくらい大きな規模のサークルにしたいです。
あと、ベンチャーアジトが「社会に出たあといろんな分野で活躍する人の登竜門」みたいになれば嬉しいです。

陸也:そうですね。
京都のすごい学生といったらベンチャーアジトみたいな感じにしたいです。
「お前すごいな。ベンチャーアジト出身やろ?」
「バレたか~!」みたいな(笑)

──なんやそれ(笑)

和輝:なんやそれって感じですよね(笑)

陸也:なんやそれって感じやろうけど(笑)
まあ、ゆくゆくはこういう活動の場をいろんなとこに作っていくっていう仕組みで会社を立ち上げてみたいとも考えています。

和輝:今はそういう起業も視野に入れつつ試行錯誤しているという段階ですね。
陸也はすでにサークルではCEOって呼ばれていますが(笑)

──それでは、最後の質問です。
ベンチャーアジトは、どんな学生に来てほしいですか?

和輝:それはもう、幅広くいろんな学生に来てほしいです。
どんな学生に来てもらってもいいし、それぞれ刺激を受けて帰ってもらったら嬉しいです。

陸也:サークルとして一緒に何かをつくりたいという人にも来てほしいし、お客さんとして出会いがもちたいなという人もここの店に来てくれたらバッチコイですね。

──ありがとうございます。
質問は以上となります。
美味しいコーヒーもありがとうございました。

和輝:よかったです。
ブラジル産の豆が一番評判よかったので薦めました(笑)
ボリビア産はちょっと不評でしたね。

──最後に告知など、何か言いたいことがあればどうぞ。

陸也:ラブ~!
「ラブ~」を流行らせていきたいですね(笑)
ここによく来るおばちゃんの言葉なんですけど(笑)

和輝:それは冗談として(笑)
サークルのイベントは基本的に土日にやっています。
今日は僕がコーヒーを煎れていますが、このようなカフェもそうですし、ジャズライブとかも基本的に土日です。
その都度、情報も発信していきます。
あと、LINEの公式アカウントを最近つくったんですよ。
それを友達追加してくれれば、情報も随時発信していきます。
Twitterでも情報を発信していきます。

陸也:あと、ここは月火休みです。
毎週水曜にジョー工務店で18:30~21:00にミーティングをしています。
ミーティングしつつ店も開けてるので、お客さんとして気軽に遊びに来てください。
とりあえず水曜と土曜にジョー工務店に来てくれたらサークルのメンバーはいます。
よかったら来てください。
ラブ~(笑)

●ベンチャーアジト情報
Facebook
Twitter:@agit_v
LINE公式アカウント
Instagram:@v.agit.joecafe

●イベント情報・連絡先
ベンチャーアジトのイベント情報は、上記の媒体で発信していきます。
またベンチャーアジトへの連絡は、ベンチャーアジトTwitterのDMまでお願いします。

編集後記

面白いことを企画しているサークルという話を聞いて興味を抱き、取材させてもらったベンチャーアジトさん。
インタビュー中は終始笑いが絶えず、向江くん・近藤くんの楽しい雰囲気が伝わってきました。
また途中で商店街のおばちゃんがお店を訪れるなど、とても面白い取材となりました。
ジョー工務店で過ごした時間はとても穏やかであたたかいものでした。
本当にありがとうございました。
また取材において2人の言葉からは「学生が新たな経験をできる場所を提供したい」という熱い思いを感じ取ることができました。
ベンチャーアジトはほぼ毎週にわたり様々な企画をしており、今後の活動も注目のインカレサークルです。
興味あるかたは一度、ジョー工務店を訪れてみてはいかがでしょうか。

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writerWRITERこの記事の作者
kawashima

この記事を書いたひと マル

京都の大学に通う学生ライター。 丸顔なので「マル」というペンネームに。 学生ライター仲間を募集しています!
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